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VOL.2
STORY-4
京都発―農業の活性化
アグリジャパンが育てる小さなかぼちゃが描く未来

高齢化、高齢者不足、自給率の低下など様々な問題を抱える日本の農業に強い危機感を抱いている企業が京都伏見にある。流通の簡素化・合理化、こだわりの農作物のブランド化によって若者が夢や希望を持って農業に従事できるような環境作りを続けているのが株式会社アグリジャパンだ。
アグリジャパンの唱えることとは「健康な土地」から「健康な農産物」を生産し、安心安全な野菜を通じてお客様の健康的で豊かな食生活の貢献を願うこと。まずは健康な土を作る。化学肥料や農薬を極力使わず、ゆっくりと手間と時間をかけて育てる。効率や安さを追い求めず、本当に安心安全な野菜だけをお届けしたい。そんな想いに共感してくれる生産者と繋がっている。

代表の中井会長が八年前より育て続けている野菜がある。それは手のひらサイズの小さなかぼちゃ「鈴かぼちゃ」である。このかぼちゃの大きな特徴は生で食べられるということだ。先人達が創意工夫し、培われた知恵、受け継がれた技術、そして実績。その努力の積み重ねが実を結び、種ごと、皮ごと、まるごと食べられるかぼちゃは誕生した。
柔らかくほのかな自然の甘みを感じられる鈴かぼちゃ。かぼちゃ作りは収穫のタイミングが難しい為、熟練の技術と経験が必要不可欠だという。中井会長が日本全国を周り、想いをぶつけ、共感してくれた生産者の方々が鈴かぼちゃの美味しさを全国の食卓へ届ける為に今日も畑で美味しい野菜を作っている。鈴かぼちゃは生で食べられるのでふつうのかぼちゃよりも柔らかい。女性でも楽にカットができる上、スライスしてサラダに乗せれば彩りは抜群に良く、サラダがパァッと明るくなる。食感はコリコリとして歯切れが良い。サラダの彩りで黄色といえば黄色パプリカぐらいで金美人参や黄色のズッキーニなどもあるがあまり一般的ではないサラダだけではなく、マリネや冷製パスタ、ピクルス、ピンチョスなど生の食感と彩りを楽しめるメニューも豊富にある。
中井会長は現在六〇〇軒の契約農家を約二千件に増やすことを目標に今日も日本全国を飛び回っている。
「若い者がな、夢と希望を持って農業に従事できる環境を作りたいんや。」
経営理念でもあるこの言葉を常に口に出して邁進する同氏のパワーは日本の農家の人々を巻き込み、新たな価値を持った鈴かぼちゃという野菜を世の中へ送り出した。同社は京野菜の生産農家との取り組みにも力を入れており、大原や伏見の有機野菜を始め、多くの京野菜を全国へ出荷している。その多くの生産者が中井会長が惚れ込んだこだわりの農家ばかりだというから農業に対する想いの深さは計り知れない。
   
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